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ふるさとトピックス


Step By Step vol.26

自分の生きる道は自分で切り開く

『納得いくまでとことん進む』


 薬剤師・鍼灸師として、実家のイケダ薬局を経営している清水さん。薬学部を卒業してからは様々な場所で仕事をしてきました。“やりたいと思ったことには挑戦する”という信念のもと、迷わず新しい環境に飛び込んでいき、いろいろな経験をしてきましたと語る清水さん。3人のお子さんを持ち、仕事と家庭と慌しい毎日を送る中、この先も仕事を第一線で続けていきたいと語ってくれた清水さんにお話を伺いました。

【On Time】 時間をかけて、今に至る

現在のお仕事について教えてください

 実家の漢方薬局で、薬剤師として働いています。現在は私の両親と3人でお店を営んでいます。来店するお客様の症状、飲んでいるお薬について、不安に思っていることなど、じっくり話を聞きながら漢方等、薬を処方しています。
 「漢方薬局」というと、敷居が高いと思っている方が多いようで、お客様の多くは紹介や口コミで来店されます。敷居が高いというイメージを少しでも無くし、幅広い世代の方に来店してもらいたいという想いから、新たにHPやブログを始めました。若い世代に見てもらいたい、お店を知ってもらいたいと思って始めたことですが、60代、70代の方もネットを使って、病気のこと、薬のことを自分で調べる方が多く、世代を問わずHPやブログを見てもらっています。
 他にも、気軽にお店に足を運んでもらいたいと考え、店舗の中でイベント等を企画しています。手作りのチラシを作成し、地域に配布をしています。

幼い頃から薬剤師を目指していましたか

 “薬剤師になって家を継ぐ”ということは正直考えていませんでした。ただ、4年間勉強するのであれば、薬剤師の資格を取得しておけば、将来、様々な分野で役に立つかもしれないと考え、静岡県立大学の薬学部に進学しました。

卒業後、現在に至るまでの道のりを教えてください

 実家の漢方薬局で働き始めたのは、大学を卒業してから16年経ってからでした。卒業後はやりたいことはやり、様々な場所で働いてきました。
 卒業後は4年ほど、地元の食品衛生研究所に勤め、輸入品の検査等を行いました。白衣を着て試験管を振っているようなイメージです。その後は、日本で働くことに少し窮屈さを感じ、元々東南アジアに興味があったため、漠然と海外で働きたいと考え始めました。そして2年間、青年海外協力隊でフィリピンへ薬剤師として赴任し、品質管理等の仕事をしました。1番苦労した点は言語でしたが、自分なりに克服し、現地の人とコミュニケーションが取れた時はうれしかったです。一人で現地入りをしたため、頼れるのは自分だけという環境も、私自身を成長させてくれたような気がします。帰国後は、東京で一人暮らしをしながら大手の薬局や調剤薬局等に勤めました。東京にいる間に鍼灸師の資格も取りたいと思い、昼間にドラッグストアに勤め、夜間の専門学校に通う生活を3年間送りました。
 振り返ると大学を卒業してから16年間、様々な場所で仕事をし、経験してきたことが今、自分でお店を経営する上で役立っています。

どのような点が現在仕事をする上で活かされていますか

 『接客』という点で、それぞれの職場でたくさんのお客様と接してきました。たくさんの方と接する中で気づいたことは、それぞれ身体や薬のことなど、不安に感じていること、気になることがたくさんあり、話を聞いてもらいたいと思っている方が多いということでした。話を聞くことで、その人の生活習慣から不調の原因を突き止めることもできると感じました。今では、相手の話にじっくり耳を傾けるように、一人のお客様と1時間近く話をすることも少なくありません。

仕事の難しさについて教えてください

 実家に戻り、両親と共に仕事を始めて7年が経ちます。時代に合った経営をしていかなければならないという点で、両親と意見がすれ違ったこともあります。
7年をかけて入りやすい店舗作りを心掛けてレイアウトを変えたり、HPやブログを始めたり、少しずつ自らの意見を取り入れてきました。
 親子だからこそ、遠慮せずにお互いに言いたいことを言い合ってしまう分、物事がスムーズに進まなかったりするなど、難しさを感じることもありますが、両親が続けてきてくれたおかげで今のお店があるので、感謝するところもたくさんあります。

ご両親が働く姿は清水さんにどのように映っていましたか

 昔は店舗と住まいが別だったため、両親が働く姿はほとんど見ていません。当時は年中無休で営業していたため、家族そろって食事をすることもほとんどなかったような気がします。私が仕事に就き始めた頃はまだ、“女性は結婚したら家庭に入る”という考えが主流でした。ただ、私の家は母もずっと働いていたので、私もずっと働く考えでいました。
 私も家庭を持って初めて、仕事と家庭を両立することの大変さを実感し、ずっと両立して頑張ってくれていた母を尊敬し、感謝しています。

仕事上での悩みや苦労はありますか

 仕事と家庭の両立です。私には8歳、5歳、2歳の子どもがいます。仕事が終わって家に帰っても、やることはたくさんあり、なかなかホッと一息つけるほどの余裕がありません。子どもがまだ小さいため、学校行事が入ったり、体調を崩すこともあります。そのような時は、両親が子どものことを優先させてくれます。両親の協力のおかげで、私も第一線で仕事ができていると感謝すると同時に、まだまだ時間的にも精神的にも余裕がないと感じることもあります。

悩みを抱えた時の解決方法は何かありますか

 月に1回程度、焼津、藤枝地区で働く女性同士で集まっています。起業したいと思っている人、家族経営をしていて、2代目として後を継いでいる人、税理士など、さまざまな職業の方が集まってざっくばらんに仕事の話をしています。この集まりは4、5年前から始まり、お互いに仕事上での情報交換をしたり、悩みを話し合ったりしています。
 私もこの集まりに参加して、仕事や家庭との両立についての悩みを相談できる方たちと出会うことができました。同じような悩みを抱えている人が他にもいる、話を聞いてくれる人がいるこの集まりが、私にとっては大きな支えになっています。

仕事のやりがいは何ですか

 お客様に“勧めてもらった薬を飲んで、よくなったよ”という言葉をいただけた時です。お客様の多くは即効性を求めて来店されるので、いかに早く良くなるかということが求められます。処方した薬がお客様の身体に合い、その後も何かあれば相談しに来てくれるようになった時は、ホッとすると同時にやっていてよかったなと思います。

【Off Time】 貴重な一人の時間

気分転換の方法を教えてください

 本を読むことです。最近は子どもが眠った後に読んでいます。たっぷりと時間を取ることはなかなか難しいですが、寝静まったあとに読む時間が私のホッと一息つける、自由な時間になっています。これから少しずつ増えるであろう、この隙間の時間を、読書にあてられたらいいなと思います。

日頃大切にしていることは何ですか

 “人の役に立てるように”ということを常に考えています。仕事でも子どもたちの学校のことも、誰かの役に立てるように、自分ができることを率先してやろうという気持ちでいます。

プロフィール

清水 朋子 (しみず ともこ)

藤枝市出身

実家の漢方薬・薬草のイケダ薬局で薬剤師として働いている。
来店しやすいお店作りとして、薬の説明や紹介を手作りで作ったり、
薬剤師としての知識を活かしたイベントを企画している。